肥満度を示す指標とされるBMI(ボディー・マス・インデックス)は、身長と体重から算出し、メタボリック症候群としての指標になっていますが、健康度を示す基準としてはイマイチという批判もあります。

そこで新たな指標が登場しました。メタボロームというものです。

メタボロームは、生物の細胞や組織の内部でタンパク質や酵素を作り出す糖質などの代謝物質の総称です。代謝産物は、タンパク質や遺伝子と違って、変異することがありません。

そのため、生体内で今現在起きている状態を測定するには、かなり有益とされています。糖質は、人間の体内でも、他の生物でもそれほど構成は変わりません。

このメタボロームが、アメリカの研究所肥満の治療の指標に役立ちそうだと発表しました。

肥満の計算式で一般的なのは、BMIですが、BMIが高いほど体脂肪が多い可能性があるとされます。確かに役立つ評価方法ですが、余分な体脂肪やその分布がわかりません。
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人種、筋肉量などの健康にどれほど影響する要素も個人差があるために考慮がされていません。実際に、BMIが同じでも体脂肪率に個人差があることも分かっています。

研究結果によると、代謝物質を測定することにより、肥満かどうか80%以上の正確さで評価できるといいます。肥満遺伝子があると明らかなものを除き、肥満度に大きな影響はなかったようです。食生活や運動などの生活様式の違いが大きく影響しているそうです。

肥満に関する意外なこと

これ以上なら肥満と言う明らかなラインがない
体重を減らせば、代謝異常はすぐ治る

太り気味や肥満であっても体調がいいひとはいることから、健康的な肥満が実際にあります。その一方で、体重が普通ではあるものの、代謝は肥満気味で健康に影響が生じているひとも実際にいます。

このようにBMIの有効性が今後議論になりそうです。BMIで太り気味のひとの半数が血圧、血糖値、コレステロール値で見てみると正常なのに、その逆に、BMIが普通の人の1/3は、代謝に問題があったというので、BMIが普通でも油断は禁物です。

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